前回の記事で代数的数,体の生成元などの定義をしました.数論報告は次に共役数,共役体の定義をします.
数を体の生成元とします.
以下翻訳.ドイツ語は全部独学なので間違いも多いかと思いますがご了承ください.
数が満足する最低次有理係数等式の次数を体の次数と名付ける.(思い切り意訳)数は体の生成元(これでええんかな)と呼ばれる.数に関する次の等式は有理数が定める有理領域(体のこと.ヒルベルトは体を名付けるにあたって有理領域という別の名前も与えています)において既約である.逆にそのような既約式の任意の根は次の体を定める.
を等式の個の他の根とすると,に対して定まる体を体の共役体という.
翻訳終わり
具体例を挙げておきましょう.
例1
とします.が満足する有理数係数等式のうち最も次数が低いものはです.それゆえは次数がの体ということになります.の他の根はであり,それゆえ共役体は自分自身となります.
次に体の数について共役数を定義しています.
以下翻訳
を体の任意の数とし,
とする.ここでは有理数である.このとき以下の数
をそれぞれ置換によってから生じる数,またはの共役数(conjugirten Zahlen)と名付ける.
翻訳終わり