問題「半球状の計量スプーンがある.これに砂糖を擦切りいっぱいで入れる.この砂糖を半分捨て残った半分を平らに均して,砂糖の作る平面が球の切断面と平行になるようにする.このとき砂糖の深さはいくらか?」
私はこの問題がロープを使えば作図可能であることを示しました.
最初にロープを使えば何が作図できるか考えます.ロープを円周に巻き付け,それを等分することでの等分が作図できます.これをもう一度円に巻き付ければやが作図できます.ここからなどが作図可能であることが分かります.
最初の問題を解いていきましょう.半球の半径をとし,求める深さをとします.深さがの切断面の面積がであることから,体積を積分で表記できます.半球の体積の半分はなので,
であることが分かります.
これを計算するとは方程式を満たすことが分かります.
と新しく未知数を設定すると,問題はを解くことになります.三次方程式を解くためにと置き,を求めて行きます.に代入すると,となり,ならOKです.なので,は二次方程式の二つの根になります.これを解いてとなります.これでが求まり,となります.
この中でとなるのは,だけです.よってこれが砂糖の問題の答えになり,ロープを使えば作図可能であることが分かりました.
二等分のときはうまくロープで作図できることが分かりました.この問題を等分に一般化したとき,ロープで作図可能なは何になるのでしょうか?実はここにペル方程式が登場します.(次回に続く)