を素数とします.次の総和を考えます.
として計算してみましょう.
で総和はになります.
実は次の定理が成り立ちます.おそらく既知のものだとは思いますが,私はこれを自力で発見しました.
定理1:
今回はこれを目標にしましょう.これを示すためにまずは次の補題を証明します.
補題2:
証明:与式をと置く.をで割り切れない整数とするとき,等式
が成り立つ.これを用いて
となるが,がからまで動くときもからまで動くので
となる.
それゆえ
となるが,であることを考慮すると
となり,が言えた.(証明終わり)
冒頭に掲げた定理を証明しましょう.
定理1:
証明:をで割り切れない整数とする.等式が成り立つ.がからまで動くときもからまで動くので,
が成り立つ.
とすると,同様の議論からは二つの値のみを取ることが分かる.すなわち平方剰余なるについての総和と平方非剰余なるについての総和である.前者を,後者をとする.
であり,
であるから,
となりとなる.
ここで
を計算する.
であるので,
となる.がからまで動くとき,もからまで動くので
となるがこれは補題2の証明からである.
がかかは分からないものの,のいずれか一方がとなることが分かった.
であったので,どちらにせよであり,とりわけ
が言えた.(証明終わり)
なんだかわからないけど面白い定理が証明できました.