名前のない定理

マニアックな数学

大学では教えてくれない数学 ガウス和とガウステーブル1

今回からガウス和とガウステーブルについて書いていきたいと思います.(全六回)

 

次のような定理を得ることができます.

 

1.pを3で割って1余る素数とする.(p = 3n+1)P_{1}\binom{2n}{n}の法pに関する絶対最小剰余とすると,量12p - 3 P_{1}^2は必ず平方数になる.

 

2.pを3で割って1余る素数とする.このとき整数a,bが存在してp = a^2 + ab + b^2とできる.さらにこのa,bは二項係数から計算が可能である.

 

3.pを4で割って1余る素数とする.このとき整数a,bが存在してp = a^2 + b^2とできる.さらにこのa,bは二項係数から計算が可能である.

 

4.pを3で割って1余る素数とし,a,b,cabc \not \equiv 0 \pmod{p}なる整数とする.合同方程式aX^3 + bY^3 + cZ^3 \equiv 0 \pmod{p}の本質的に異なる解の個数はp+1に限りなく近く,その誤差は2\sqrt{p}で抑えられる.

 

これらを証明するために必要な知識は初等整数論のみです.ぜひご覧ください.(次回へ続く)

 

box-white.hatenablog.com